2012年11月10日土曜日

バッハの無伴奏チェロ組曲について<追記あり>

バッハの無伴奏チェロ組曲について<追記あり>

-für J.S.Bach, Suiten für Violoncello solo BWV 1007-1012
-关于巴赫的“无伴奏大提琴组曲”

このBachの無伴奏チェロ組曲はカザルス(Pablo Casals)が見出したことでも有名です。





20代のときにCasalsの演奏をレコードで聞き感動したのが、私の関わりの始まりでした。当時のレコードは失ってしまいましたが、今は同じ演奏のCDを所持しています。

























その後、ロストロポーヴィチ(Mstislav Leopol'dovich Rostropovich)、シュタルケル(János Starker)、ヨーヨー・マ(Yo-Yo Ma)、井上頼豊(INOUE, Yoritoyo)、鈴木秀美(SUZUKI, Hidemi)、フルニエ(Pierre Fournier)たちの演奏も聞いて来ました。それぞれの美しさ、感動がありました。





私にカザルス以上に感動を与えた、無伴奏チェロ組曲を最も好きなクラシック曲の1つにしたのは、ミッシャ・マイスキー(Mischa Maisky)の1980年代の演奏でした。Bachが活き活きと躍動するのです。










でもでも最近、1990年代の終わりに録音した彼のCDを入手し、更に表現が過激になっているのを聞きました。

第1番の出だしなどは、エー????と感じますが、聞いていくうちに、ん?ん?う~ん???!!!ひょっとして!?という感じがあります。



すごく聞きなれないテンポなので私の感性が壁を作っているところがありますが、その壁越しに何か怪しく光る、いや煌々と光る宝物があるような匂いがするのです。

ある所などは1980年代を遥かに越えるような表現を感じます。もっと聞き込んでみたいと思わせるCDです。


実はWebで無伴奏チェロ組曲で検索すると同じようなご同輩が何人も居られ、人によってはこの新しい録音に低い評価をする方も居られますが、人によっては絶賛されています。今後の私の感性の鍛えようによって評価が大きく変わりそうですね。

<追記:2012/12/15>
この間マイスキーの演奏を聴き続けて来ましたが、ふと気疲れしたある土曜日、鈴木秀美の演奏を聞いた時に、不覚にも涙が出てしまいました。

鈴木秀美の演奏はそんなところがあったのですね。初めて気づきました。う〜ん。バッハの無伴奏チェロ組曲は奥が深いですね。まだまだ理解できてないような気がします。